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自己紹介

平和憲法と共に生きる道(2005年10月3日版)

名古屋大学に職を得てはや30年。 

 病弱で生死を分ける手術も経験した身には企業への就職もままならず、たまたま声のかかった臨時職員として働きだしたのがきっかけで、公務員試験を受けてみないかといわれ、なんとか合格して正式に技術職員として採用してもらい、今日に至りました。

 僕は小さいときから病弱で、工業高校在学中に心臓手術を行い、その後も別の手術を受けるなど、病院と家と学校を行ったりきたりしていました。
 病弱なのをいいことにわがままを通して両親や学校の先生を困らせた少年期、ろくに勉強もせず好きなことしかしなかった思春期、就職したものの、病院との往復で先輩・同僚や事務のみなさんに大いに迷惑をかけた青年期、思い返せば恥ずかしいことばかりです。  体の弱い工業高校出の僕が大学の技術者として何とかやってこれたのは、当時の皆さんの、多分僕が見えている以上に多くの方々の支えがあってのことだと思います。 そして、病院であった仲間たち、様々な希望や夢を持ちながらも短い人生しか許されなかった仲間たちのことも考えると、いま自分が「生かされている」と考えずにはいられません。

 こんな僕ができることは一つだけ。今この時間を精一杯生きることです。

 一人前に仕事ができるようになった僕ができる恩返しは、大学の様々な分野で経験させてもらった技術を生かし、毎年入ってくる学生さんたちの希望や夢を育んで実現することであり、科学の進歩や人類の福祉・発展に寄与できに今の仕事を、誇りを持って進められることは、大きな喜びでもあります。

 正式に職員として採用された翌年の初任者研修における芦田淳先生(当時学長)の訓示に感銘をうけ、大学職員としての自覚と社会人としての責任のあり方に指針を与えていただきました。

 芦田先生の訓示で感動した言葉(主旨)を紹介します。

 「諸君が名古屋大学の職員となったからには、日本国憲法と教育基本法の精神を、この名古屋大学において誠実に実現するよう努力しなねればならない」「それが、日本の最高学府である大学職員としての諸君の勤めであり、社会人としての誇りである」

 それまで、文字上でしかなかった憲法や教育基本法を、日常の理念として突きつけられた衝撃と感動を、いまでも忘れることはできません。

 その後、1980年になると、当時の米国レーガン大統領がSDI計画という途方もない製作を打ち出しました。ソ連のICBMを宇宙に配置した人工衛星で打ち落とすことができれば核兵器による報復攻撃を防ぐことができるので安心して核兵器を使える・・・というものです。この話しに当時の中曽根首相が乗って、日本の研究機関をSDI計画に動員しようとしました。
 当時の僕は人工衛星の姿勢制御に関わる技術開発を行っていたので、SDI計画などの戦争に自分の技術が悪用される恐れがでてきたのです。このとき芦田先生の言葉を思い出しました。戦争に協力する教育研究はしないとの思いを込めて、平和憲章制定の運動に参加し、自分の生き方はこれであるという決意を込めて、平和憲章に署名しました。

 そして、平和憲章制定から18年経過した今、日本は憲法の本当の意味を忘れかけているように思います。

 日本を再び戦争のできる国にしてはならないと思います。そのために、平和憲章のことを、改めて学生さんや若い研究者の皆さんに伝えていかなければならない。
 僕たちの教育研究が、戦争に利用されないために。

 これが僕の、今の気持ちです。


・趣味
 音楽鑑賞、コーラス、音響機械の自作、釣り(主に海)、読書
 最近音楽を聴いていません。ゆっくり音楽に浸る時間がほしいのですが、残念ながらそのような時間がありません。
 最近電源を入れなかったアンプのボリュームを回すとノイズが出ることに気付きました。毎日触っているときはこのようなことが無かったのでちょっとショックでした。(2001年2月27日)
 永いこと、「名古屋大学職員合唱団」で歌っています。年期ばかり入りましたが、なかなか思うようには歌えないものです。奥が深いものほど面白い・・・ということでしょうか。歳にこだわらず、コーラスを楽しみたいと言う方、大歓迎です。ご連絡下さい。(2001年4月4日)

・特技
 大学で不要となった機械からまだ使えそうな部品を外してきては机の下に貯め込んでいましたが、再利用の道もなく再び捨てなくてはならないのは残念です。
  趣味で真空管式アンプを楽しんでいますが、真空管や関連パーツのストックがありますので必要な方はご連絡下さい。
 6CA7、6GB8、6BQ5、6AQ5、6AU6、6BQ7A、6DJ8、6R−HH2、6U8、12AT7、12AU7、12AX7、12BH7A、12BY7Aなどは、全て実験装置で使っていたものですが、エミッションやGmを測定し、正常に動作することを確認してあります。しかしながら、これらの真空管は1960年〜1970年台に作られたものであり、一旦セット上で通電されたものなので、残りの寿命に付いてはわかりません。ただし、僕の自作アンプ(6V6 P-P)に使っているものは6年以上正常に動作しています。
 最近、秋葉原の春日無線で小型安価の出力トランスを見つけたので沢山購入しました。あまり製作例のない小型のアンプ(6SN7GTや12BH7Aの P-S 、12BY7AのSRPP、6AR5の三極管接続、6BM8の超三極管接続など)を作ってみようと思い、準備をすすめています。このような変わり種アンプは気楽に作れて、うまくいったら枕元に置いて、CDウォークマンと組み合わせたらいいなあと思っています。(2002.4.8)
 これらの真空管や真空管アンプの情報はいずれプライベートHPにまとめて掲載する予定です。


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