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TRISPEC(可視−赤外分光偏光撮像装置)の開発
更新:2005年08月17日
TRISPECとは、可視−赤外分光偏光撮像装置のことです。
TRISPECは、約1mx1mx0.4mの真空容器内に3系統の二次元ディテクタを収納し、各種フィルタやグリズム、偏光素子を切り替えられるようにしたもので、それら全てを液体窒素温度以下に冷却します。
TRISPECはZ研の創生期から基礎的な技術開発を重ねてきた観測装置です。開発当初から5年をかけて完成させ、ハワイで試験観測を行なった結果、光軸がずれていることを発見、有効なデータとなる画像領域が狭くなってしまいました。
その後、日本に持ち帰り、光軸ずれの原因を究明、2003年10〜11月には、予冷用液体窒素配管系の真空漏れを修理し、岡山天文台での試験観測によって、初期設計通りの結像性能があることを確認することができました。
これによって、TRISPECのユニークな性能が100%発揮されることになりましたので、今後のTRISPECを用いた観測が大いに期待されます。
以下の写真は、TRISPEC光学系の最終調整を終え、電気系の点検をしているところです。(2003年7月)
- TRISPECとは
- 真空漏れの修理
- 望遠鏡との接続、アタッチメント
- 装置の写真集
- ハワイ観測所の様子
TRISPECとは
東京天文台(三鷹)の赤外シミュレータによる初の試験観測で選られた画像、環状星雲M57です。
(UH88でというのは私の間違いでした。お詫びします。)
可視・赤外分光撮像装置(通称TRISPEC)は、可視光から赤外線領域まで幅広い帯域を連続的にカバーし、撮像・分光・偏光を観測できる装置です。赤外領域を高感度で検出するために検出器本体や光学系を真空断熱したうえで冷凍器により冷却します。赤外の検出器は35K、その他は70K程度まで冷やします。
光学系はダイクロイックミラーで、Visible B-I/CCD(0.46〜0.90μm)、IR-1 J-H/InSb(0.90〜1.8μm)、IR-2 K/InSn(1.85〜2.5μm)の3系統に分けます。この他にSlit viwer/CCDの光学系も入れると4系統の二次元素子を備えた観測装置です。
この装置はZ研創立後すぐに始めたプロジェクトで、すばる望遠鏡の観測装置の一つになるようにと開発に着手したものです。残念ながら当初の目論見はうまく行きませんでしたが、撮像・分光・偏光の観測がほぼリアルタイムで観測できる装置はほとんど唯一と言って良いユニークな存在です。
それぞれの系は、複数のフィルター、分光用のグリズム、偏光素子を光路上で切り替えられ、組み合わせられるようにしてあります。TRISPECではこれをフィルターホイールと呼んでいます。各chの焦点面にはCCDやInSbなどのディテクタが置かれ、焦点位置を外部から変えられるよう、調整機構を持っています。スリットビュアーは各種スリット幅に対応するよう、フィルターホイールと同じような構造となっています。これらの素子も当然70Kまで冷えていなくてはなりません。そこで、TRISPECではこれらの光学系を一枚の基準板に載せ、それに覆いを付けて外部から進入する光や熱を遮断する構造としています。これをコールドボックスと呼び、液体窒素温度に冷却します。
コールドボックスは真空容器に入れられて、断熱します。冷却はスターリング冷却機関を用いたダイキン工業の冷凍機を使っています。
InSbはコールドボックスから熱的に浮かせ、冷凍機の先端からヒートストラップを用いて40K〜35Kに冷却し、観測に良い条件の温度に一定に保つようにしてあります。
TRISPRCの真空容器は三次元CADで設計し、丸伊製作所に加工してもらいました。ふたについては当初アルミハニカムを使うことで進めていきましたが、真空引き試験で破壊してしまい、断念しました。そのため、TRISPECの総重量は400Kgを超え(読み出し回路や制御装置を入れると)てしまうことになってしまいました。この問題は1999年の理学部技術研修で述べた通りです。
冷却試験の結果、外部からの熱流入が予想以上に多かったことから、目的の温度に到達するのに50時間以上かか理、一回の実験に1週間程度かかってしまうことがわかりました。
TRISPECの開発実験では何度もを効率よく進める必要性があったことから、後に液体窒素による冷却系と室温に早く戻すための加熱用ヒーターを追加しました。
内部温度やディテクターの温度監視、温度制御はZ研が開発したコントローラが使われています。
フィルターホイールや焦点調整機構の駆動は低温真空用に改造したステッピングモータを使用しています。このescap/P430のベアリングを真空用に交換することで、70Kの低温環境でも動作しています。真空&低温という条件下で使えるモータは高価なものが市販されていますが、TRISPECでは20個も使うので独自に開発しました。ステッピングモータの軸受けを真空用の交換し、且つ、放熱効率を考えてトルクを低めに使うことで成功しました。
真空漏れ修理
真空漏れが発生するまでの経緯
TRISPECの真空漏れは、僅かですが完成当初の時点から存在していました。
液体窒素で予冷作業を行なっているときのみに僅かに真空度が悪くなることから、冷却時のみ小さな真空漏れがあることを認識していました。しかし、観測作業に支障がなかったことから、悪くなるまで手を付けないという方針としました。
その後、何回か常温から低温そして常温という熱サイクルを繰り返し、徐々に真空度が悪くなる傾向にありました。
日本に持ち帰り、光軸を修理する過程で、真空漏れが徐々に大きくなり、最終的には、常温で真空引きしても真空度が目的の値まであがらない状況となりました。
真空漏れ個所の特定は、予冷用液体窒素配管に液体窒素を入れると真空度が極端に悪くなる現象から、液体窒素配管のどこかで真空漏れが発生していると判断し、岡山天文台での試験観測前の、2003年10月から、修理することにしました。
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真空漏れがあると予想される個所とその修理方法
真空漏れが発生しうる個所は三個所あります。それぞれの個所とその修理方法を簡単にまとめます。
予冷用液体窒素注入口
薄肉ステンレス管を溶接してある個所の近傍で、溶接の熱影響部に応力腐食割れが発生する可能性があります。もしこの部分で漏れていれば、溶接個所をやすり等で取り除き、銀ろう付けで接合し直します。
予冷用液体窒素タンク
窒素タンクは構造上二分割してあり、真空シールとしてインジウムを用いています。窒素タンクはアルミニウム製で、腐食を防ぐためにアルマイト処理を施してあります。従ってインジウムはアルマイトの膜(酸化アルミニウム)の上に乗る構造となっています。インジウムシールの直径は100mmと大きいので、熱サイクルによってアルマイト膜に亀裂が入り真空漏れを起こすことは十分考えられます。
この場合、タンクの真空漏れを修理する方法はありません。しかし、窒素タンクは予冷系と独立しているので、窒素タンクを取り外すこともできます。その場合、予冷時間が少し長くなりますが、装置を運用する場合に困るような欠点とはなりません。
従って、窒素タンクで真空漏れが発生している場合は、これを取り除きます。そして、窒素タンクの注入口を塞いでしまえば良いことになります。
予冷用液体窒素配管の接続部
TRISPECの主要な構成要素である光学系は全て真空層のコールドボックス内に収め、冷凍機と液体窒素によって冷却しま
コールドボックスの底面は厚く平面性の良いアルミニウム板で、この平面を基準として全ての光学系の位置精度を決定するよう設計しました。この基準のアルミニウム板をコールドプレートといいます。
そして、コールドプレートの裏側に、予用の液体窒素配管を配置しています。
この配管を途中でスェージロックで接続しているのですが、冷却に伴う熱収縮を吸収する構造がスペースの関係で十分取れませんでした。
もしこの部分で漏れているなら、最悪のケースとなります。
その部分を補修するには、TRISPECをすべて分解し、窒素配管部分を取り出して、この部分をろう付けすることになります。
修理の経過
真空漏れが予想される3個所のうち、液体窒素注入口と、液体窒素のストレージタンクのインジウムシール部分であれば、比較的簡単に修理可能と考え、まず修理の容易な液体窒素注入口の方から取り掛かりました。もし、この二個所を修理しても漏れがとまらないときは、窒素配管接続部ということになり、岡山の観測に間に合わないことも予想される事態となります。
液体窒素注入口の修理
この部分は、先端の溶接部分をやすりで削り取り、アセチレンバーナーで銀ろう付けを行ないました。これで、熱影響部の割れを埋めることになります。この作業は約1日で終了し、早速真空引きを行なって、真空度の変化をみることにしました。
しかし、結果は前よりも多少良くなったものの、完全に補修できたとは言えないグレーな状況となりました。その後、窒素を入れる段階で、真空度が悪くなるという症状が現れたことから、他の部位で漏れていると判断しました。
窒素タンクを取り除く
次に行なったのは、液体窒素タンクを取り除くことです。
窒素タンクは窒素配管とは独立して存在していますので、窒素タンク用の窒素注入口を取り除き、それに変わる部品を作って真空シールを行い、熱シールドの窓を塞ぎましたが、この作業に2日かかりました。
早速真空引きを始めたところ、これまでにない速度で真空度が上がっていきました。目的の真空度に達した後、液体窒素による予冷を行なったところ、真空度がさらに良くなった(これが普通です)ので、窒素配管系の真空漏れはこれにて修理完了との判断をしました。
望遠鏡との接続、アタッチメント
TRISPECと望遠鏡をつなぐ、あるいは望遠鏡にTRISPECを取り付けるためのアタッチメントに関する技術について紹介します。
TRISPECの総重量は約400Kgです。これを望遠鏡の光軸に正しく取りつけるにはそれなりの強度と自在性が必要です。TRISPECはこれまでに赤外シミュレータ(三鷹)、UH88(ハワイ)と観測を重ね、UKIRTに取り付けましたところ、これまでとは異なる光軸のずれによると思われる観測結果となってしまいました。
TRISPECのような複雑且つデリケートな信号を扱う観測装置を望遠鏡に設置する場合、機械的な強度と共に、電気的な問題も解決しなければなりません。
一般的には、電気的に完全に望遠鏡と絶縁していることが望ましく、そのため色々な工夫をしています。
同時に、TRISPECに付属している冷凍機の振動による悪影響を取り除く事も必要なので、実際に取り付ける作業は非常に厄介なものです。事前の準備を十分していても、ちょっとした見落としで、観測に入ることすらできなかった・・・という大きな失敗を招くことになります。
今回は機械強度の不足による光軸のずれが発生するという「初歩的」な失敗があったのですが、幸いにも、ずれが軽微であったため、何とか観測に入ることができました。電気絶縁や振動対策を取りつつ、機械強度も十分とれて、しかも空気の薄い高地(ハワイ・マウナケア山頂は標高4200m)での作業が可能であること・・・・と考えていくと、なかなか良い方法が見つからないこともあります。
今回は中桐さんらの協力を得て、何とか観測できる状態に持ち込めました。慣れない山頂では経験豊富な中桐さんのような人が居なければ、非常に苦労したのではないかと思います。改めてお礼申し上げます。
我々としれは、この教訓から、UKIRT用のアタッチメントを見直し、新しいUKIRT用のアタッチメントを作り直すこちにしました。
トラス構造の取付金具
新しいアタッチメント(取付金具)を使って見たところ、振動や撓みがなく、光軸の調整もそれなりにできるので、非常にうまくいったようです。以下に、新しいアタッチメントとUKIRTに取り付けた写真を紹介します。
新しいアタッチメント | UKIRTにTRISPECを新アタッチメントで固定 |
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1、赤外シミュレータとUH88でのアタッチメント
赤外シミュレータとUH88では、望遠鏡のカセグレン焦点に直接置く形のアタッチメントとなっています。両者とも基本的にはカセグレン焦点のフランジが光軸と直交していることを利用し、上下左右に微調整するだけで光軸を合わせることができました。
赤外シミュレータとTRISPEC | UH88とTRISPEC |
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写真でもわかる通り、一枚の鉄製の大きなフランジで望遠鏡とつながれているので、望遠鏡が星を追手傾いていっても、フランジが十分強いので観測装置の光軸がずれることはありませんでした。
2、UKIRTのアタッチメント
UKIRTはこれまでの望遠鏡より大きくて、カセグレン焦点面のフランジも大きく、NSWEの4つのポートを持っています。カセグレン焦点の中心はガイダーが取り付けてあって、各ポートへは半透過ミラーによって観測装置に光を導く構造になっけいます。UKIRT用のアタッチメントは準備時間が少なかったこともあって、十分考察することができず、とにかく取り付けることを優先するようなこになり、そして、結果として良くありませんでした。これは、大いに反省すべきことを含んでいます。
TRISPECの重さに対し、我々は、これまでの2望遠鏡の観測によって慣れを感じ、これまでの構造とは異なるUKIRTの厳しい条件に対して考察が不十分でした。
UKIRTに取り付けたTRISPEC(横向きです) |
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この写真のように、TRISPECは横向きになっています。コの字型の取り付け用アタッチメントですが、横に傾いたとき、平行移動して光軸がずれてしまうような構造です。
さらに悪いことに、TRISPECの冷却用冷凍機の振動を大きく拾ってしまう状態になってしまいました。これは赤外シミュレータやUH88の経験からは想像しにくい問題でした。
従って、改めて、UKIRT用のアタッチメントを作り直すことにし、全体のデザインを、トラスによって支える構造とすることにしました。現在、トラスを用いた自在テーブルの試作にかかっています。
3、新しいUKIRT用アタッチメントの試作
トラスを用いた構造は、トラスの腕に対する応力が引っ張りもしくは圧縮のみになることで、非常に強固な構造とすることができます。二つの平面を固定する構造の中で、トラスによって平面の3点間を結んだ構造は最も簡素なものの一つです。
この構造で、トラスを構成する柱(腕)の長さを制御することによって二つの平面の距離や角度を自由に設定できるようにした機構を「パラレルリンク」あるいは開発者の名前をとって「スチアートプラットホーム」と言います。私たちの作ったものは、ターンバックルを手で回して光軸を合わせるようにしたものです。
TRISPECではUKIRTに取り付けるときの微妙な調整が可能であればよく、柱(腕)にターンバックル機構を用いて、人力によって微調整を行なったあと、固定用ナットを絞めます。
トラスのターンバックル機構 |
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この写真でわかるように、トラスの結節点はTHKのTHKのリンクボール(RBI−10D)とコネクタエンド(RBC−10)を用います。
以下の写真は簡易式の「パラレルリンク」を上のターンバックルを用いて試作しました。残念なことに、結節点として用いたTHKのコネクタエンドに僅かながたがあって、上部のテーブルが100μmほど動きました。TRISPECの観測中の積分時間や操作を考えると、この誤差(動き)ではだめです。リンクボールにはがたが認められないので、トラス棒の両端ともリンクボールを用いて、テーブルのがたつきがどう変わるかを調べることになりました。
簡易パラレルリンクを使ったテーブル | トラスの結節点(リンクボール) |
トラスの結節点(コネクタエンド) |
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3結節点の2平面を結ぶトラス構造においては、ある一点を中心としてその座標を自由に回転させることができます。このように、6本足のトラス結合の場合、単独でトラスの長さを変えることができるので、極めて有用ですが、実用上の問題から、4点支持の8本足としました。
結節点はテーパピンと撓み板を用いたもので、支柱は6角棒を用いた。以下に新しいトラス構造の支持金具を紹介します。
金具の全景 | 結節点(青く見えるのはTRISPECの蓋) |
平面鏡を取り付けたところ | トランシットにて測定 |
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上部にビームを固定し、その上に平面鏡を置いて、横からトランシットのオートコリメータ機能を用いて、支持機構のガタを調べました。
この機構のガタや撓みは極めて少ないことが分かりましたが、TRISPEC本体の強度が大気圧に耐え得るぎりぎりの設計になっているので、接続部分での撓みや強度不足からくる光軸の変化がありえます。
この機構でUKIRTにTRISPECを固定したところ、最初に紹介した通り、非常にうまくいきました。前回との画像の比較をしないことには、最終的な評価は下せないと思いますが、原理的には、数倍強くなったと考えられます。このアタッチメントが成功していると結論できれば、UKIRTのアタッチメントとして使う事になります。
今回の作業で、三角形のトラス構造が非常に扱いやすいことを学びました。撓みや結節点の問題もおおよそクリアできたと考えています。この構造はこれからもおおいに利用していきたいと思います。
装置の写真集
TRISPECのコールドボックスは断熱フィルムで覆ってあります。
光路のレンズ等にゴミが付着しないよう、細心の注意が必要です。防塵対策の作業衣を使用します。
調整中のTRISPEC、蓋を開けたところです | TRISPEC内部の熱シールドを丁寧に剥がす |
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TRISPEC専用のカートです。400kgを上げ下げできるようウインチを備えています。
真上を向けたTRISPEC | TRISPECを上下させるウインチ |
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TRISPECの内部です。この部分は液体窒素温度(-200℃程度)に冷やします。
二次元の赤外線受光素子(この部分は35Kに冷却) |
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InSb(二次元の赤外線受光素子)は35Kまで冷却します。冷凍機の二段目からヒートストラップを介して冷却します。
このとき、冷凍機の振動が受光素子に伝わらないよう、ヒートストラップは柔らかい網状の銅バンドルを使います。
冷凍機のヘッド部分、元の太いところは70K、先端は30K) |
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真空の引き口と液体窒素の入出力です。
冷凍機だけでは冷えるまで時間がかかるので液体窒素を使うことになりました。
液体窒素を内部に導入してマウンティングプレート(=コールドプレート)自体を直接冷却できるよう、適度なヒートアンカを配しつつ銅パイプで配管し、外部に排出させるようにしました。この作業は初めての試験観測(三鷹の天文台、赤外シミュレータ)を始める前に、先端技術センターの岡田さんに手伝ってもらって、アセチレンによる銀ろう付けにより作ったものです。
いつも急に飛び込んで、色々なことを要求する僕を、いつも暖かく迎え入れ、最後までつき合ってくれる岡田さんに感謝!
液体窒素供給口 | 液体窒素の配管 | コールドプレートの下に配置した液体窒素配管 |
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天文台の赤外シミュレータの取り付けて試験観測をしているところ。この観測によって、装置を望遠鏡に取り付ける最の様々な問題を勉強することができました。
無事赤外シミュレータにて試験観測 |
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ハワイ観測所の様子
ハワイ、マウナケア山頂のUH88(ハワイ大学望遠鏡)やUKIRT(イギリス赤外望遠鏡)に取り付けて試験観測を実施してきました。ここでは、ハワイのマウナケア山頂の様子を紹介します。
ヒロにあるスバルオフィスです。ここには工作設備の整っていて、専任のスタッフも常駐しています。
TRISPECはスバルオフィスの中桐さんらの協力により観測を進めることができます。
ヒロのスバルオフィス |
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これは、ハレポハクといって、マウマケア山の中腹、2800mにある観測者専用の宿泊施設です。高山病予防のためここで休憩してから頂上に登ります。
ハレポハク |
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山頂風景です。スバル望遠鏡やケック望遠鏡が見えます。夕焼けは世界一の美しさという評判です。
マウナケア山頂の望遠鏡群(渡辺君とともに) | 世界一の夕焼け |
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山頂でみる星空はまるで宝石箱をひっくり返したようです。どの星もまたきもなく静かに輝いています。
この写真はマウナケア山頂で撮ったものです。
マウナケア山頂で撮った星野写真 |
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UH88のドームに搬入後、点検をしているところです。複雑な装置にUH88のクルーたちも関心を寄せています。
調整中のTRISPEC |
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UH88に取り付け完了、観測は当然夜なので、このメンバーは全員徹夜作業となりました。
UH88に取り付けたTRISPEC | UH88の観測室にて |
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UKIRTにとりつけたTRISPEC |
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これはハワイ、マウナケア山頂のUKIRT(イギリス赤外望遠鏡、主鏡3.8m)にTRISPECを取り付けて試験観測をしているところです。
この観測でTRISPECの全ての機能(撮像、分光、偏光観測)が設計通り発揮されていることが確認できました。
UKIRTが大きいのでカメラの画面にはUKIRTのフォーク(黄色)と鏡筒の底部(コバルト色)しか入りません。TRISPECは鏡筒底部に小さく見えます。
このホームページについてのご意見は
kawai@post.phys.nagoya-u.ac.jp
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